〜はじめに〜
50歳代になると、体の衰えを感じることがしばしばあります。生活習慣病などが増えるのもこの時期です。サプリを常用する人も多いでしょうが、何よりしっかりバランスよく食べることが大切です。
半年分の食べ物があなたの身体を作る〜体内サイクルと体質〜
人の身体は、たくさんの細胞によって生命を維持しています。今この瞬間にも、細胞は昨日から今日、今日から明日へと毎日生まれ変わっているのです。食べて、吸収して、排泄するというサイクルを休むことなく続けているのが、その何よりの証です。
「食」によって身体は作られており、あなたが口に入れるもので体内が善くも、悪くも傾き、免疫力が増減してやがて「体質」となってゆきます。
もちろん個人差はありますが、「今年は風邪を引きやすかった」、「花粉症がひどくなった」という方は、ジャンクフードや油物、甘い物を多く摂っていなかったか振り返ってみて欲しいです。
逆に言えば、身体に優しい食事を心がけていればおのずと調子も上がってきます。まずは肉や魚よりは野菜、パンよりはご飯、といった「身体に優しいチョイス」からはじめてみることが大切です。
米じゃなくパンが主食? 〜ここ50年の食生活の移り変わり〜
戦後から現代にかけて、日本の食生活は大きく変わりました。日本各地はもちろん、世界中の料理が手軽に変えるなど、食生活が豊かになった反面、新しい問題も生まれています。
明治以前は米が主食で、そこに副菜の野菜、みそ汁といった食事が定番でした。戦後はそこにパン食、乳製品の文化が根付いてゆきます。野菜を生で食するようになり、魚貝類や肉類も量や種類が増えました。やがてレストランや加工食品、冷凍・調理済み食品、スーパーの惣菜などバリエーションも豊富になり、「いつでも手軽においしく頂ける」食卓が実現するようになったのです。
長年、米と野菜とみそ汁といった食事を続けてきた日本人の身体は、まだ欧米化した食事を体の中に上手に取り入れることがなかなかできないと言われています。そのため、昔は少なかったアレルギーや糖尿病、大腸がんといった病気との因果関係が疑われています。
ちょっと待った!そのお塩〜老化を促進する食事とは〜
老化を促進する食事は、複合的に絡まっていますが、大まかに言えば塩分・糖分の取りすぎ、油物・アルコールの取り過ぎといった食事内容が続くと、消化に負担がかかり、腸内環境が整わず、体内にいろんな影響を及ぼすと言われています。
また、身体にいいものとは言え、食べ過ぎてしまうと意味がありません。
素材の味を活かし、野菜・きのこ・海藻などを中心とした適当な量の伝統的な食事が、身体にとって負担のない、若さへとつながる食事です。
自然をまるごと食べるのが大事〜地産地消が選ばれる理由〜
人の身体は昔から続けていた食生活に合うように作られています。たまには外国で取れた食材を摂るのもいいのですが、それが続くと身体への負担となってゆきます。戦前の食事、地元で採れたものを頂くのが最も身体が喜ぶ食事法なのです。自身で畑をされている方は、その力を実感されている方も多いと思います。
近年では地域ならではの食文化を見直す動きや、道の駅などでも朝市が開催されています。「地元のものを、自然に、丸ごといただく」これが健康と若返りに大切なキーワードです。
おわりに
1日3度のご飯。その内容によって身体の調子が良くなることもあれば、悪い方に傾く場合も…。日々続いてゆくことだからこそ、手間をかけて、身体の力を伸ばす食事を実践してゆきましょう。
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