初心者から上級者まで50代からのウォーキングのポイントとは

50代の趣味
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〜はじめに〜

人生の終焉、いわゆるエンディングは中高年から始まります。特に体力や体の諸機能の衰えを感じ始める50代は、以降の人生について10年、20年のスパンで考える必要があります。それには、健康をどのようにして長く保つかが重要となってきます。若い頃は勉強や仕事、子育てなど、何も考えなくても張りのある生活が送れます。しかし例えば定年を迎え、子どもも独り立ちした後に、それまでと同じような気持ちでいると、体は衰えていく一方です。

いつまでも楽しい毎日を過ごすには、やはり健康が一番。そのためには適度な運動が大切です。

学生時代に取り組んでいたスポーツを再開するも良し、テレビ番組などで見て面白そうと思ったスポーツに挑戦するも良し、運動はそれだけでも日々を豊かにしてくれます。

とはいえ運動に自信のない方や、ブランクが不安な方も多いはずです。そんな方はまず体力をつけることから始めましょう。ただし体力づくりの運動と言っても、日課や趣味にする人が大勢いるほど奥が深いもの。そこでご紹介するのがウォーキングです。

初心者向けウォーキング

ウォーキングは負荷の少ない運動ですが、下調べや準備をおろそかにすれば怪我をする可能性がうんと高まります。特に初心者の方は、歩くだけだからと甘く見ずに、しっかりと準備しましょう。

まずは歩くコースを決める

なるべく車や自転車の交通量が少ない道が良いでしょう。所要時間は30分を目安にします。体力が不安な方は坂道を避けるのが無難です。

コースで最も重要なのは景色です。景色が一辺倒だと毎日歩くのが飽きてしまいます。公園のそばや川沿い、もしくは街路樹の並ぶ道などを選ぶと四季折々の風景が楽しめて、歩くのが楽しくなりますよ。

注意!:自分を過信しすぎず、無理のないコースを計画しましょう。実際に歩いてみて、辛く感じたら無理をせずにコースを短縮しましょう。

忘れてはいけない準備体操

準備体操は筋肉や腱を伸ばし、体を目覚めさせる体操です。歩く時は上半身も使うので、全身をくまなくストレッチしましょう。ラジオ体操などがおすすめです。また、ねん挫は一度経験するとその後しばらくクセになるので、足首やアキレス腱は入念にほぐしましょう。

注意!:準備体操で怪我をしたら元も子もありません。体を伸ばす時はゆっくりと、深く息を吐きながら行ないましょう。

いざウォーキング開始

歩く際はしっかりと腕を振りましょう。肘を直角に曲げて大きく振ると、肩の力が抜け胸が前に出て、自然と背筋もまっすぐになります。視線を少し遠くへ、およそ10~15メートル先に置くと、頭の向きも安定します。足はかかとから着地し、つま先で蹴りだすようにします。膝はなるべく曲げないように心がけ、腰で歩くようなイメージでいると、疲れてきても腰の位置が下がらずに正しい姿勢をキープできます。ガニ股や変な癖のついた歩き方だと怪我につながるので注意しましょう。なお理想の歩幅は(身長-100)㎝とされますが、あまり意識しすぎず、自分の楽な幅で構いません。

注意!:慣れるまでに時間がかかる場合もありますが、正しい歩行姿勢を続けることが大切です。なかなか慣れない方は、普段の生活の中でも心がけてみましょう。

暑い日・寒い日のウォーキング

夏場は熱中症の対策が重要です。特に気温の高い七月の終わりから九月の中旬にかけては日中のウォーキングは避け、午前中か夕方以降に行いましょう。さらに帽子の着用やこまめな水分補給などが必要です。

冬場はウォーキング前の準備体操をより入念に行いましょう。体が十分に温まっていない状態で運動をはじめると怪我の要因となります。なお寒いからといって服を着すぎるとすぐに汗ばみ、かえって暑くなるのでほどほどにしておきましょう。

注意!:水分は一気飲みよりも、小分けして飲んだほうが効率よく体内に吸収されます。また冬場は道路が氷結していることもあるので、滑らないように気をつけましょう。

疲れを残さないためのマッサージ

体重を支える足の裏はこぶしを使ってやや強めにほぐします。特にかかとは疲れが溜まりやすい部位なので入念にしてください。踏ん張る時に力を使う足の甲は、両手の親指で、足指の付け根から足首へ向けて押していきます。次にふくらはぎは、側面を手のひらの付け根で軽く筋肉を揺すりながらほぐします。またアキレス腱に疲れのある場合は、指でやさしくつまむようにすると効果的です。

マッサージはお風呂に入りながら行うとより効果が高まります。血液やリンパの流れが改善されて、むくみの予防や解消にもなりますよ。

注意!:マッサージを終えた部分はタオルをかけるなどして体温の低下を防ぎましょう。体温が下がると、ほぐれた筋肉も再び固まってしまいます。

中級者向けウォーキング

誰にでも気軽に始められるウォーキングは3カ月も続ければ立派な中級者。しかし、その単純さから飽きやすいのが泣き所です。本当の日課とするには、いかに飽きないで続けていくかが重要なポイントです。

3カ月という期間を経ると、体にも色々とウォーキングの成果が出てくる頃。無理なく続けるために、もう一度自分の歩き方を見つめ直すことも大切です。

歩くコースを決める

30分のウォーキングに慣れてきたら、歩く時間を増やします。目安は30~1時間。なるべく起伏の少ない道を選び、途中でベンチや喫茶店など休憩できる場所のあるのが理想です。近所に1時間も歩けるコースがない場合は、それまで歩いていたコースを2周するなどでも構いません。

注意!:30分からいきなり1時間に増やすのではなく、自分の体と相談しながら徐々に増やしていきましょう。

飽きないために、ちょっとした楽しみを

その行動をとる前から、過程や結果が見えてしまうのが飽きる理由です。ウォーキングを飽きないために、もっとも手っ取り早いのは歩くコースを定期的に変えることでしょう。また、音楽を聴いたり、友人を誘うなどして会話しながら歩けば、同じコースでもいつもと違う道に見えますよ。一日おきに歩くなども良いでしょう。いつまでも新鮮な気持ちで歩けるような工夫をしたり、歩くこと以外のことを主な目的にすると、飽きにくくなります。

注意!:イヤホンで音楽を聴く際は、自動車の音などが耳に届くくらいの音量にしましょう。また、複数人で歩く際は横に広がって歩いたりせず、交通マナーに留意しましょう。

記録をつけてモチベーション維持

歩いた距離や時間、消費カロリーなどを日々ノートに記していれば、自分がどれほど成長しているかが実感できます。記録が数カ月、数年と続いていれば、それだけ頑張ったという達成感にもつながります。また、データを記録するだけではなく、その日歩いた道で見たものや、ウォーキング以外の出来事などを記すなどして日記調にすれば、読み返したときの楽しみも増えますよ。

なお、消費カロリーの大まかな計算は普通に歩く場合(平常歩)だと1分間に約3.3カロリー、大股でさっさっと歩く場合(速歩)だと約4.2カロリー、大股で力強く息を切って歩く場合(急歩)だと約7.9カロリーです。

案内!:消費カロリー計算が面倒な方は、体重や年齢、歩いた時間などを入力すれば計算してくれるWEBサイトもあります。

自分に合った歩行速度

歩行速度が速ければ消費カロリーは増えますが、膝や股関節への負担も大きいため、速ければ良いとは限りません。日課とするには毎日続けられることが必要なので、重要なのは自分にあったペースで歩くことです。理想は平常歩よりも少し速いスピード。歩きながらの会話や呼吸が苦しくないくらいがベストです。また、歩幅は普段よりやや広めにとりましょう。そうするとリズムも出て、楽しく歩くことができます。

リズムは腕でとる

日々ウォーキングを続けていると、つい気持ちが緩んで歩行姿勢を崩しがちです。ウォーキングは背筋を伸ばすなど、きちんとした姿勢で行わなければ効果も薄れてしまいます。腕をしっかりと振れば姿勢も自然と良くなります。なので、足の動きで歩行リズムをとるのではなく、腕でリズムをとるようにしましょう。腕の振りに合わせて足を運ぶようにすると、歩行速度の調節も簡単に行えます。またリズミカルに歩くことで、気分も弾んで楽しく歩けます。

上級者向けウォーキング

1年も続けると習慣化したと言ってもいいでしょう。歩くことに慣れもしているはずです。しかしこの時期に注意したいのは、長く続けたことによる自信が過信へならないようにすることです。たとえ1時間のウォーキングを楽にこなせるようになったからと言って、2時間3時間と歩行時間および距離を伸ばすのはおすすめできません。また、慢心によって事故を起こさないための注意も必要です。

自分に適した運動強度を知る

運動強度とは運動中に体にかかる負担のことで、激しい運動であるほど値が高くなります。計算式は(最大心拍数-安静時心拍数)×0.5+安静時心拍数。最大心拍数とは限界まで運動した際の心拍数で、一般的に220―(年齢)が推定値とされます。安静時心拍数は仰向けになって3~5分程度安静にした状態の心拍数です。なお心拍数はすべて1分間で測りますが、15秒間の数を4倍した数値でも構いません。脈拍は手首の内側に三本の指を垂直に当てて測ります。

ダイエットが目的のウォーキングなら運動強度50~60。体力作りが目的なら60~85が目安です。運動強度が85以上になるとアスリートクラスの運動となり、かえって体に負担がかかります。なお50代以降の年齢層は、運動後に脈拍が110を超えるとオーバーワークスとされます。腕時計型の脈拍計も市販されているので、気になる場合は使用しても良いでしょう。

歩行時の負担を増やす

歩くだけでは物足りなく、かと言って他のスポーツが見つからない場合は、歩幅を広くして体に負担をかけましょう。歩幅が広くなると体の動きも大きくなって運動強度が増します。ただし姿勢を崩さないように、そのぶん腕も大きく振ることを心がけます。また、中身入りの500ミリリットルのペットボトルを両手にひとつずつ持つのも効果的。歩いている途中にしんどくなったら中身を捨てて軽くできるのでダンベルよりもお勧めです。

自分の歩きたい場所を探す

コースを歩く中で四季折々の風景や新鮮な街並を眺めることもウォーキングの楽しみのひとつです。ウォーキングは習慣とすることが大切ですが、コースまでひとつに限定する必要はありません。旅行雑誌や写真などで見た風景で、歩きたいなと思う場所があれば車や電車で出かけて歩いてみましょう。

注意!:車で出かける場合は駐車場の有無などを確認して、路上駐車は避けましょう。また知らない土地の場合は、地図や保険証などを忘れずに携帯しましょう。

雨天時のウォーキング

天気が悪い日は無理にウォーキングをする必要はありませんが、毎日続けていると、休むとかえって気分が落ち着かないことがあります。その場合はレインコートもしくは撥水性の素材を使用したウインドブレイカーの上下を着用して歩きましょう。また、階段での上下運動や公営の体育館でウォーキングする方法もあります。

注意!:外で歩く場合は、事故に遭わないように目立つ色の雨着を着用しましょう。

早朝ウォーキングを楽しむ

日の出から午前8時にかけての時間帯は、脳を目覚めさせる効果があり自動車の交通量も少ないことからウォーキングに最も適した時間帯と言えます。ウォーキングを早めに終わらせておけば、その日の残りの時間を有効に使うこともできます。ただし、目覚めてすぐに歩くと体に負担です。とくに寒い時期は起床後15分ほどコーヒーなどで体をあたため、入念に準備体操を行なってからでかけましょう。またバナナやヨーグルトなどで軽食をとってから出発する方が、運動中の血糖値が安定して体調面でも安心です。もちろん帰宅後はしっかりと朝食を食べましょう。

注意!:朝食をしっかり食べてからウォーキングすると消化不良を起こしやすくなるので、食後2時間は置いて出発しましょう。

ウォーキングに必要なアイテム

ウォーキングには幾つかの用具が必要ですが、ほとんど既に家にあるものでまかなえます。

シューズ、靴下

運動靴。軽くて、底の厚いものが良いでしょう。選ぶ際は、実際に履いて確かめましょう。足指の曲がる位置と、靴の折れ曲がる位置が一致しているものが自分に適した靴です。履いたときの感覚を調節できる靴ひも式がおすすめです。蛍光帯付きのものなら、夜間や雨の日でも安心です。靴下は足首が隠れる丈の方が、ねん挫の危険が減ります。

ウェア

服、シャツは吸水性の高いものが良いでしょう。ズボンはジャージで構いません。寒い日はウインドブレーカーなどでしっかり防寒対策を。ただしあまり着込むと体が温まってから脱ぐことになるので、少し肌寒いくらいがベストです。

帽子

夏は熱中症対策、冬は防寒のために着用します。紫外線を防ぎたい場合にはハット型のものが良いとされています。

タオル

汗を拭くために必要ですが、それ以外にも頭に巻くことで帽子代わりになったり、首筋にかけて日焼け対策ができたりと色々と重宝します。おろし立てのものは吸水性が悪いので、一度洗濯してからにしましょう。

水筒

ペットボトルで代用可能です。大きさは歩く距離によって変わりますが、あまり大きいものだと歩く際の負担になります。500mlのペットボトルが目安です。中身は利尿作用のあるお茶よりもスポーツドリンクの方が良いでしょう。

リュックサック

水筒や脱いだ上着を入れます。また、その他必要なものがあれば収納して持って行きましょう。大きさは小型のもので十分です。あまり大き過ぎると歩く時の邪魔になります。

健康保険証

万一の時に備えて持って行きましょう。コピーでは認めない医療機関もあるので注意しましょう。財布に入れておけば常に携帯できるので便利です。

あると便利なアイテム

雨具

折りたたみ傘よりもレインウェアの方がおすすめです。防寒着の代わりにもなります。長年の使用で撥水性が劣化してきたら、市販されている衣類用撥水スプレーで補強しましょう。なお、レインウェアの使用後は軽く水ですすぎ陰干しします。洗濯は撥水性が低下するので、よっぽど汚れた場合に限りましょう。

替え着

替えのシャツなどがあると、汗をかいても気になりません。汗が冷えて寒さを感じることもなくなります。必ず途中で着替える必要はありませんが、常に一枚予備のシャツを持っておくと何かと気が楽になります。

万歩計

自分がどれだけ歩いたかが目に見えると、自分の体力の付き具合やその日の調子などがわかります。どれだけ歩くかと言う目標も立てやすくなります。なお厚生労働省が掲げる一日あたりの歩数の目標値は、成人男性で6,700歩、女性で7,300歩、70代以上男性で6,700歩、女性で5,900歩です。

ちょっとしたお金

小腹が空いたときや飲み物が無くなった時のために小銭を持っていましょう。つい遠くまで行き過ぎて帰るのが辛い場合の交通費にもなります。ウォーキングの途中に行きつけの喫茶店を作るのもいいですね。そのお店に通うという目的ができて、ウォーキングを日課にしやすくなります。

カメラ

歩いていると色んな場所に目が向きます。見過ごしがちだった光景に気付いた時、それを写真に残せれば喜びもひとしおです。それを元にブログを開設して・・・と趣味の幅もどんどん広がっていきますよ。

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