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直葬式、火葬式の費用は8万円以内におさえたい

葬儀
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はじめに

火葬式、直葬式が最近増加傾向にあり、その費用も増加傾向にあると聞く。新型コロナの影響もあるだろうが、他にもいくつか理由があると考えられる。

日本が高齢化社会に入り、高齢者の一人世帯が増えたこと、日本の相対的な低賃金化、世代間貯蓄額の格差、宗教観、倫理観の変化など、何が主要因といえないくらいだ。実数ではないが、葬儀の変化に関しては、公正取引委員会の平成29年の「葬儀の取引に関する実態調査報告書」 が参考になる。

葬儀の取引に関する実態調査報告書

報告書は、もともと葬儀業界はブラックボックス的なところがあり、公正取引委員会が注視していることに起因するものだ。公正取引委員会の調査趣旨は以下のようにされている。

“調査の趣旨
1 公正取引委員会は,独占禁止法上の優越的地位の濫用規制及び下請法に基づき,納入業者に不当に不利益を与える行為に対し厳正に対処するとともに,違反行為の未然防止に係る取組を行っている。また,この未然防止の取組の一環として,公正取引委員会は,優越的地位の濫用規制上又は下請法上問題となり得る事例が見受けられる取引分野について,取引の実態を把握するための調査を実施している。

2 葬儀の市場では新規参入や消費者等のニーズに対応するための競争が活発に行われる一方で,葬儀業者と取引をする事業者に対して,取引とは直接関係ない物品の購入を要請するといった行為が行われているといわれている。このような実情を踏まえ,公正取引委員会は,葬儀の取引に関する実態調査を実施した。

公正取引委員会Webサイトより抜粋

その調査報告書の中で直葬に関しては増加傾向が示されている。データは平成29年であるからコロナの影響はない。

家族葬、直葬、1日葬など、いわゆる簡素化された葬儀が増加傾向を示す一方、一般葬は減少傾向にある。実際に、私は葬儀に関連する仕事をしているが、ここ3−4年は特にこの傾向が顕著であることを実感している。

直葬で実際に遺族が困ることはあるのか?

困る、困らないでいえば、直葬の場合、病院から火葬場への手配くらいで物理的に困ることは、それ以外にはないというのが本当のところだろう。

しかし、人には歴史があり、故人本人にしかわからない人間関係が多分にある。知人、知り合いなどで、故人との別れの挨拶をしたいと考える人がいるかもしれない。

また、親族との関係が薄い場合でも、あとから不平や不満をいってくる親族が出ないとも限らない。法定相続人がいる場合など、後々争議にならないように配慮した方がいいだろう。

直葬と一般葬の大きな違いとは金額

一般葬は、通夜式、告別式を行い、通常2日間かける、これは家族葬の場合も同様だ。葬儀費用に関しては、日本消費者協会が2017年に発表した結果によると、葬儀全体の費用の全国平均は195万円、「安心葬儀」では、葬儀の平均費用は1,431,285円、中央値の費用は1,300,000円(葬儀一式料金、飲食接待費、お布施も含む)、鎌倉新書の調べ(2020年)では、全国平均で119万1,900円(火葬場使用料、および、式場使用料を含む。ただし、飲食・返礼品費用、お布施は除く)、公益財団法人 生命保険センターの調べで(2020年)は葬儀費用としては、119.2万円で飲食費、返礼品を併せると184.3万円となっている。

葬儀費用のアンケートデータに関しては「葬儀の平均費用195万円」が怪しすぎる理由を読めば、信ぴょう性に疑問が残るもいくつかのアンケートデータをみると、50名程度の一般葬なら100万円程度は必要だと考えていた方がいい。

直葬にすると自治体の火葬場の利用料金に違いはあるが1-2万円ですむ。搬送費に関しては、距離や会社に違いがあるとしても10kmまでなら2万円以内程度。合計でも5万円くらいだ。一般葬が100万円を超えることを考えると5万円で済むなら格安と言える。

火葬式・直葬式にすると50万円前後と跳ね上がる !?

しかし、不思議なことに火葬式、直葬式の場合は45万円前後という記事がある。葬儀会社が間に入るからだ。2日間で100万円前後かかることを考えると45万円なら割合では、かなり高い金額だ。 もし、火葬炉の前で5-10分のお別れ儀式でこの価格なら、公民館で通夜、葬儀をした方がよほど安く済む。

火葬式 費用の言葉で、インターネット検索したデータで見ると「小さな火葬式」で159,000円〜、イオンライフのシンプル火葬プランが90,000円〜であるから、実際には火葬式は20万円ぐらいになると想定できる。

自分で直葬を準備した場合はいくらなのか?

直葬の場合、実質は搬送費と火葬場の利用料金だけなので、3万円もかからないかもしれないが、棺や仏衣を用意するなら別途費用が必要だ。アマゾンで調べると棺は20,000円〜、白い骨壷2000円前後、仏衣2,500円〜。とすると、病院から火葬場に送る直葬式、火葬式を自前で準備するなら5-7万円前後となる。ただし、これは病院での安置が終わり、すぐに火葬場に送ることができた場合だ。首都圏のように火葬場がすぐに利用できない場合は、安置のための費用がかかる。

福祉葬、生活保護葬と比べてみる

福祉葬、生活保護葬といわれる葬儀形態がある。これは生活保護者のために自治体が補助する葬儀で、大阪市では「大阪市規格葬儀」という基準を設けている。以下の内容だ。

規格葬儀の内容

  • 納棺等ご遺体の取り扱い
  • 棺箱等葬祭用品の供与
  • 祭壇等の飾り付け
  • 斎場の予約等事務手続き

別途必要な主な経費(規格葬儀に含まれていないもの)

  • 読経料(宗教者費用)
  • 遺影写真(写真引伸、額)
  • 祖供養、飲食費
  • 式場使用料
  • 会葬礼状等
  • 冷却剤(ドライアイス等)
  • 霊柩自動車等・マイクロバス・タクシー
  • 火葬料

大阪市ホームページより 

価格としては、以下の二つのプランがあった。

●百合

大人 356,180円(税込)

小人 335,170円(税込)

●桔梗

大人 204,270円(税込)

小人 183,260円(税込)

費用を抑えるために直葬式や火葬式をする人が増えている中で、ともすれば、福祉葬や生活保護葬の方が形式的にはよくなるという矛盾もある。

直葬式、火葬式は、見積りをとるのではなく予算を伝える 

直葬式、火葬式は、一般葬と違う形式で予算が限られる。だから葬儀会社に見積りをとるのではなく、葬儀社に「3万円しかない」「5万円しか出せない」と最初に金額を言ってみるのがいいだろう。

社会には「坊主丸儲け」など、いかがわしい言葉もあるが、地元に根ざした葬儀会社には、困っている人を助けたいという心情の深い葬儀会社は少なくない。

ある葬儀会社の会長は「身寄りのいない故人の葬儀は、せめて当社のスタッフだけでも親身にお世話して見送りたい」という方もいるのである。

葬儀会社を探すなら、ネット葬儀社のみは避ける

直葬式や火葬式といえども自前ではできない場合、葬儀会社を選ぶことになるが、問題は見積もりの取り方である。葬儀会社は基本的には24時間営業だから時間を気にすることはない。何時でも電話をすればOKなのだ。問題は見積もりの取り方である。

インターネットで検索すると残念ながらネット葬儀社がほとんど上位を占める。ネット葬儀会社は、基本的には仲介業者だ。実際に葬儀を行うのは地元の葬儀会社になる。

だからネット葬儀会社数社で複数の見積りをとるのではなく、iタウンページも活用した方がよい。iタウンページでは、葬儀と地域名の二つで検索する。ネット葬儀社の紹介(掲載)でくる葬儀会社は、価格が決められているから値段の相談はやりにくいかもしれないが、itタウンページや広告などでくる葬儀社なら、その点は融通がききやすいはずである。

直葬式・火葬式にかかる費用のまとめ

●直葬・火葬の費用を最低に抑えるなら火葬場の使用料だけでよい。ただし、故人の搬送は自分で行う。総額の目安は10,000円〜20,000円(ただし、自治体によって変わる)

●直葬・火葬で故人の搬送を搬送会社に頼むなら+20,000円〜は必要。総額目安は30,000円〜

●インターネットを使用した葬儀会社に依頼して直葬式・火葬式にするなら150,000〜、200,000円〜

●直葬について自分で棺、仏衣を用意するなら40,000円〜

●ネットの葬儀社を介さず直接安価な葬儀社を探せば相談次第となる。

首都圏のようにすぐに火葬場に送られない場合は別途費用が必要だし、地域の相場にも影響されるので、その点で直葬式、火葬式の費用は変動の幅が大きいといえる。

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