企業年金連合とは、厚生年金基金の連合として、短期間(通常10年未満)で脱退した人に対する年金給付を一元的に行い、厚生年金基金・確定給付企業年金・確定拠出年金といった企業年金間の年金通算事業を行う組織です。1967年に厚生年金保険法に基づいて設立された厚生年金基金連合会を前身に持ちます。
業務内容は会員への年金給付の他、その原資となる保有資産の運用があります。資産運用は主に国内外の株式や債券などで行われます。また、企業年金の発展のため、内外の企業年金に関連する事項についての調査研究を行い、関係各方面に提言・要望を行う他、会員に対する各種情報の提供・相談・助言及び役職員の研修なども実施。会員が加入する企業年金の母体団体がやむを得ず解散かつ給付に必要な原資が不足している場合、会員の権利が可能な限り確保されるように、各基金からの拠出金を原資とした共済制度も執り行っています。
企業年金連合会も、一般の年金基金と同様、会員の掛け金を原資資産として運用しているので、破綻することも考えられると言われます。しかし、公表されている資産運用状況によれば、資産残高は毎年約10兆円前後で安定しているので、突然破綻あるいは解散の危機に陥る可能性は少ないでしょう。